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田善謹製 銅のさわり①

  • 2020/08/31

 和・洋菓子屋さんで使用する、専用の丸型の銅鍋を”さわり”鍋と呼びます。

 この、さわり鍋で、あんこ、飴、カスタード、キャラメル、チョコレート、ジャム等、そのお店の基本となる素材の仕込みが行われます。銅には、熱加減を素早く自在に操れる【高い熱伝導率】、素材の味、特に甘みを引き立てる【銅イオン効果】、添加物等を加えなくても、保存が長持ちする【高い殺菌作用】等があり、お菓子屋さんにとっては、なくてはならない、大切な、商売道具です。老舗のお店屋さんになると、代々に渡って、さわり鍋が受け継がれ、お店の味を守り続ける、”看板道具”となります。

 インターネットや専門の道具屋さんに出回る、銅のさわり鍋は、職人さんによるヘラ絞り(回転する型に銅板をヘラで押し当て成形する技法)で作られたものが、ほとんどで、中にはプレス機械加工(凹凸型、圧力で押出成形)や、フランス製など、外国製の物もあります。

 タゼンでは、銅製さわり鍋の製造を、昔ながらの伝統技法を守り抜き、全てを職人の手作業で行っております。

 ロウ付けと言って、銅版同士を、融点が低い真鍮を溶かし込み張り合わせ、基本形を作り、叩き込んで、成形致します。銅板を組み合わせることで、強度を高め、底など、薄くなり易い箇所には、厚手の銅板を使用します。また、人の手で、叩き混んで、整形するので、同じ厚みの銅と比べても、銅の質(密度)が変わって参ります。日本刀で言うと、何べんも叩き打った鉄の方が、頑丈でしなやかになると言われ、銅にも、同じことが言えるんですよ。

 また、一般的には、持ち手の部分には、鉄製の丸輪を入れて、丸め込むのですが、長年使用すると、鉄が腐り、持ち手がボロボロになりますので、タゼンでは、銅製を使用致します。

その②へ、続く

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