銅の鍋には、一枚の板から形をつくる方法「打ち出し」と、銅板を接着してつくる方法があります。
「打ち出し」は、大きな銅板を木槌などでひたすら叩き、形をつくっていく手法です。銅細工と言ったとき、皆さんがイメージするのはこの手法だと思います。
銅板を叩いて圧縮しながらつくるので、丈夫な鍋になります。
一方で、多くの時間がかかるのが「打ち出し」の手法。大きなものだと、一つ作るのに、数日かかることもあります。
時間がかかるということは、値段が高くなるということです。
今回は、せり鍋を通して、たくさんの人に銅の良さを知ってもらうことが目標です。
量産が難しいものをつくるよりは、多くの人やお店に使っていただけるようにしたいと思い、銅板を「ハゼ掛け」と言われる昔ながらの接合する方法を選択しました。
とはいえ、銅鍋の良さは十分に感じていただける品になったと自負しています!
これで実際にせり鍋をつくるのが楽しみです。